Storz & Bickel(ストルツ&ビッケル)編
霊夢「さて最初はドライハーブヴェポライザー界のレジェンド、Storz & Bickel(ストルツ&ビッケル)についてだよ!」
魔理沙「おっ、ついに来たぜ!ボルケーノで有名なあのドイツのメーカーだな。」
霊夢「導入:Storz & Bickelってどんなメーカーなの?」
魔理沙「一言で言うと、“ヴェポライザーのパイオニア”だぜ。業界で初めて医療グレードのヴェポライザーを商用化した会社で、質実剛健なドイツ製品として信頼抜群なんだ。」
霊夢「メーカーの歴史:設立はいつ頃?」
魔理沙「2002年にドイツで設立されたんだ。創業者はマルクス・ストルツ氏とユルゲン・ビッケル氏だね。実はストルツ氏は1996年頃からすでにハーブヴェポライザーの開発を始めていて、当時読んだヘンプ雑誌の記事で“熱風を通せば煙を吸わずに成分を吸入できる”ってアイデアにピンと来たらしい。それで試行錯誤を重ねて、1998年には取り外し可能なバルーン(風船)方式を考案し特許も取得したんだって。2000年には試作機を友人たちに売り始めて、その中の一人が旧友のビッケル氏だったんだ。彼も感銘を受けて出資して、2002年に正式に会社がスタートしたというわけさ。」
霊夢「へぇ、創業前から20世紀末には原型が出来てたんだね。」
魔理沙「そう。そして看板商品『ボルケーノ(Volcano)』が誕生する。ボルケーノは卓上型ヴェポの金字塔で、バルーンに vapor を溜める画期的な方式だった。品質と一貫性を徹底追求した結果、生み出されたこのボルケーノは“業界のゴールドスタンダード”とまで称されているよ。」
霊夢「代表的な機種:やっぱりボルケーノが有名だよね。他には?」
魔理沙「まずボルケーノ(クラシック/デジタル/ハイブリッド)。これは医療現場でも使われるほど信頼性が高い卓上型ヴェポライザーさ。それから2014年に初の携帯型としてCrafty(クラフティ)とMighty(マイティ)を出した。マイティはデカいけどポータブルで、クラフティは小型だ。どちらもポータブル機では群を抜く蒸気品質で、一躍トップクラスの評価を得たんだ。他にもプレンティ(Plenty)っていうユニークな手持ち式の電源プラグ式モデルもある。まるで電動工具みたいな見た目だけど、これも強力なやつだぜ。」
霊夢「マイティは携帯型なのにサイズが大きいって聞くけど…?」
魔理沙「ああ、最初は『スマホ2台重ねたくらいデカい』なんて揶揄もあった。でも使ってみると分かるけど、冷却ユニットのおかげで口元近くでも冷たい蒸気が出てくるし、味もバッチリ。“ポータブルで据置並み”って評価で、結局その性能でみんな納得させちまったんだ。むしろバッテリー寿命の長さや本体だけで温度調整できる手軽さで、次第にクラフティよりマイティの方が人気を勝ち取ったくらいさ。」
霊夢「技術的特徴:どんな技術が使われているの?」
魔理沙「Storz & Bickelは全体的にハイブリッド加熱だね。ボルケーノやマイティも、熱風対流(コンベクション)と伝導加熱(コンダクション)の組み合わせでハーブを均一に加熱する。さらに独自の冷却ユニットで蒸気を冷やしながら吸えるから、喉当たりがとても滑らかなんだ。温度制御も精密で、デジタル温度表示やスマホ連携(クラフティはBluetooth対応)なんかも早くから取り入れている。マイティは内蔵バッテリー2本で長時間駆動、クラフティは1本で小型軽量化って具合に、ニーズ別に作り分けているのも特徴かな。使われている素材も高品質で、医療用に認証されたモデル(ボルケーノメディック)もあるくらい安全性に配慮しているぞ。」
霊夢「市場での評価:ユーザーからの評判は?」
魔理沙「抜群だ。Canopy Growth社(後で触れる買収先の大麻企業)のCTOは『S&Bは文字通りヴェポライザーマーケットを発明した会社で、性能も品質も最高の製品を作っている』ってコメントしている
ほど。その言葉通り、世界的に見ても“S&Bこそトップブランド”という評価が多いんだ。特にボルケーノの安定感とマイティのポータブル性能には熱烈なファンがいるね。欠点を挙げるとすれば価格が高いことと、携帯型とはいえサイズが大きめなことかな。実際、一昔前までは「一番高価なヴェポはいつもS&B製」なんて言われてて、品質に見合う対価とはいえ財布には厳しい。でも2015年と2017年に大幅な値下げも行っていて、だいぶ手が届きやすくなったんだ。」
霊夢「値下げしてくれたのは嬉しいね。競合も増えてきたからなのかな?」
魔理沙「その通り。高級機にも競合が出てきて、例えばデジタル温調式のHerbalizer(ハーバライザー)とかが出たときには、S&Bは特許侵害で訴訟を起こしたりもしている。実はボルケーノのバルーン方式はS&Bの特許で、
それを巡って争いがあったんだ。技術へのプライドと先行者優位を守る姿勢が見えるよな。」
霊夢「ゴシップや裏話:他にも何かある?」
魔理沙「面白い話としては、クラフティとマイティを出すとき本当は1機種にまとめる案もあったんだけど、創業者2人の意見が割れて『じゃあ両方作っちゃえ!』となったらしい。片方は最新技術満載の小さい方がいい、もう片方は大きくてもいいから機能重視だって主張して、結果2モデル同時発売という異例の展開になったとか。あと業界的なニュースでは、2018年に世界最大級の医療大麻企業カノピー・グロース社に約1億4500万ユーロ(220億円相当)で買収されたことかな。S&Bの技術力を見込んでの買収で、創業者の二人も引き続き開発に携わっているそうだよ。」
霊夢「へぇ、医療用にも注目されてたし、大手に買われてさらに発展を目指してるんだね。」
魔理沙「カノピー参加後は研究設備なんかも強化されて、新たな製品開発も進んでるみたいだ。将来的にはさらに革新的なヴェポが出てくるかもな。」
霊夢「まとめ:つまりStorz & Bickelは…?」
魔理沙「質を極めたい上級者向けだ。とにかく蒸気のクオリティにこだわる人にはイチオシのメーカーだぜ。値段は張るけど、頑丈で長持ち、保証やサポートもしっかりしてる。ボルケーノなんか10年以上愛用してる人もザラだしね。ポータブルでも妥協したくないならマイティは今でも王者の一角。**『最高の体験には最高の道具を』って人にはうってつけさ。」
霊夢「うーん、一度マイティの滑らかな蒸気を味わったら他に戻れないっていうもんね。でもお財布がマグマ噴火しちゃいそう…!」
魔理沙「ははは、確かに高価だけど、その価値は十二分にあるって愛用者は口を揃えるぜ。まさに「高品質には相応の対価」**ってことだな。」