電子タバコ VAPEの歴史 中編:2000年代~2010年代前半:VAPEの普及と規制の始まり






電子タバコ(VAPE)の歴史【中編】


目次

電子タバコ(VAPE)の歴史【中編】

前編では電子タバコの黎明期を見てきましたが、ここからは現代的な電子タバコの誕生について解説していきます。

霊夢: 前編では電子タバコの黎明期の試行錯誤を見てきたけど、いよいよ現代的な電子タバコが登場するのね?
魔理沙: そうだ。2000年代に入って、ついに現在のVAPEに直結する電子タバコの発明がなされたんだ。2003年、中国人発明家のホン・リク(Hon Lik)氏が現在知られる形の電子タバコを開発したんだ。

2003年:ホン・リクの発明

霊夢: 2003年に中国で!どんな人だったの?
魔理沙: ホン・リクは中国の薬剤師で、自身ヘビースモーカーだった。彼のお父さんが喫煙が原因の病で亡くなったこともあって、「煙を吸わずにニコチンを摂取できる方法」を模索したんだ。最初は小型の超音波式の装置でニコチンを霧状にしようとしたんだけど、それはデバイスが大きすぎて実用的じゃなかった。そこで改良を重ね、リキッドを加熱して蒸気を発生させる今の方式を思いついたんだ。

2004年:如煙(RUYAN)の登場

霊夢: ついに市場に電子タバコが登場したのね!それが世界初の市販電子タバコ?
魔理沙: そういうこと。商品名は如煙(RUYAN)といって、中国語で“煙の如し”つまり「まるで煙みたい」って意味だったらしい。この電子タバコはニコチンを含む液体をバッテリーで加熱して霧状にし、それを吸うという仕組みだ。まさに今のVAPEの原型が完成した瞬間だな。

2007年:欧米市場への進出

霊夢: その電子タバコ、中国では広まったの?
魔理沙: 中国で発売された後、徐々に評判となり、2006~2007年頃には欧米にも電子タバコが輸出・紹介され始めたんだ。アメリカではNJOY(エンジョイ)社などが2007年創業して、電子タバコの販売を開始した。

日本の電子タバコ事情

霊夢: 日本ではどうだったのかしら?
魔理沙: 日本にも同じ頃に電子タバコが入ってきたが、事情が少し異なる。日本の法律ではニコチンを含む液体は医薬品扱いになるため、医薬品として承認を受けないと販売できなかった。結果、日本ではニコチン無しリキッド専用の電子タバコが販売されたが、本格的には普及しなかったんだ。

電子タバコの普及と規制

霊夢: 欧米では2000年代後半から電子タバコが売られていたわけね。最初はやっぱり物珍しさもあって広まったのかしら?
魔理沙: そうだな、電子タバコは登場直後から世界的に人気が急上昇した。理由は単純で、「ニコチン欲は満たせるが健康被害は従来より少ないかもしれない」という触れ込みが、多くの喫煙者に魅力的に映ったんだ。

次回予告

霊夢: なるほど、電子タバコが普及する中で、健康リスクや規制の問題も出てきたのね。
魔理沙: その通りだぜ。2010年代後半になると、電子タバコを巡る議論や規制が本格化していく。それは次の後編で詳しく解説するぜ。

次回、「電子タバコの歴史【後編】」をお楽しみに!


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